フランス語の動詞の中の最重要動詞2つのうちの1つはÊTRE動詞。
現在形の活用は以下のページでご覧いただけます:
今回はもう1つの最も重要かつ使用頻度の高い動詞、AVOIRの活用を見ていきます。
ÊTREとAVOIRの2つの動詞を覚えるとフランス語で言えることがグンと増えます!
残念ながらAVOIRも不規則動詞ですので、ルールなく、好き勝手に変化します。活用は暗記するしかありません…
AVOIR 動詞にもさまざまな意味がありますが、まずは大まかに、
「〜を持っている (所有) /〜である (状態)」という意味だと覚えておきましょう。
英語のできる方は、英語の (to) have 動詞とほぼ同じものだと思ってください。
現在形の活用は以下のようになります。
verbe AVOIR
(AVOIR動詞)
j’ ai
tu as
il a
elle a
on a
nous avons
vous avez
ils ont
elles ont
活用されている avoir 動詞は赤色、その左にある(je, tu, il, elle, on, nous, vous, ils, elles)は主語人称代名詞。 必ず動詞と人称代名詞はこの順序で、そしてペアで覚えましょう!
(主語人称代名詞それぞれの意味は、être動詞の記事に載っています)
上の活用表を見ると、ÊTRE の時とは、1人称単数形の「私」の形が違うことがわかりますでしょうか?
「私」は本来なら “je” と書きますが、上の活用表では ” j’ “となっています。
j ‘
この j の右上にあるカンマのことを、フランス語では”apostrophe” (アポストロフ、省略符号) と言います。
この 符号はどのような時に出現するかと言うと、主語代名詞では je の時だけ、ある条件が揃うと出てきます!
“je” のすぐ後ろに続く語が母音または無音の h で始まっている場合です。
この、JE の E が消えて J’ になる現象のことを、” élision (エリズィオン)”と言います。
AVOIR の活用の発音と覚え方のコツ
さて、まずはお勧めの、身に付く活用の覚え方の復習です。
できるだけ以下の順序でしっかりと覚えましょう〜:
- まずは発音。活用の音声だけを何度も聞く。
- 音を真似て何度も繰り返し一緒に言ってみる。
- 活用を字で見る。見ながら音声を聞く。
- 目で字を追いながら、音声と共に言ってみる。
- 字だけを見ながら、音を聞かずに言ってみる。(わからなくなったら聞き直しながら)
- 活用を何度も発音しながら書く。
AVOIR動詞は、どの主語の時も母音で始まりますので、JEではélision(エリズィオン)をしたり、他ではliaison(リエゾン)やenchaînement(アンシェヌマン)をしたりと、主語と動詞がくっついたように発音されることが多いのでお気をつけください。(必ずするリエゾンについての記事はこちら)
以下、AVOIR動詞の現在形の活用の音声となります。
(重要:一応カタカナで一番近いかな?と思われる発音も書いてありますが、実際の発音をカタカナで表すことはできませんので、必ず音声の方も聞いてください。Rは無理ですのでRのまま残しておきます)
j’ ai
ジェ
tu as
テュア
il a
イラ
elle a
エラ
on a
オナ
nous avons
ヌザヴォン
vous avez
ヴザヴェ
ils ont
イルゾン
elles ont
エルゾン
verbe avoir 現在形活用:
AVOIR を使った表現と一緒に覚えよう!
Avoir動詞は大まかに、
「〜を持っている (所有) / 〜である (状態・感覚)」という意味だと上でみました。
この動詞は覚えると、自己紹介よりちょっと先のプラスアルファ的情報を相手に伝える表現がたくさん言えるようになるのでとても便利です!
① まず「〜を持っている (所有) 」という意味で使う場合について見てみましょう。
意味は「〜を持っている」だと言っても、そう直訳できるというより、そういう「意味合い」、そういう「イメージ」だと思ってください。
例えば、最初の例文、
J’ai deux enfants. は、「私には2人子供がいます。」という意味です。
もちろん子供は所有物ではありませんのでそう考えると変ですが、自分や家族に属するみたいなイメージかな、と思うと分かりやすいと思います。
2つ目の例文のペットについても同じことが言えます。
例:
J’ai deux enfants. 私には2人子供がいます。
ジェドゥゾンフォン
Elle a un chien et trois chats. 彼女は犬を1匹と猫を3匹飼っている。
エラアンシヤンエTRオワシャ
Tu as un ordinateur ? あなたパソコン持ってる?
テュアアンノRディナトーR?
Il a une maison à Tokyo. 彼は東京に家を持っている。
イラユンヌメゾンアトキオ
② もう1つの、「〜である (状態・感覚)」という意味合いで使う場合についても見てみましょう。
体の調子・具合についての表現や、寒い・眠いなどの体の感覚的な表現などがあります。
気をつけたいのは、年齢を言うときに使う動詞がフランス語ではこの avoir だということです。 (英語ではbe動詞を使うので、特に英語のできる方、お気をつけください〜)
例:
J’ai 28 ans. 私は28歳です。
ジェヴァントゥイットン
Ils ont froid ! 彼ら、寒いですよ!
イルゾンFRオワ!
On a soif. 我々は喉が渇いています。
オナソワッフ
Vous avez mal à la tête ? 頭が痛いんですか?
ヴザヴェマララテッT?
Nous avons sommeil. 私達、眠いです。
ヌザヴォンソメイユ
Elles ont faim. 彼女達、お腹すいてます。
エルゾンファン
動詞の覚え方のコツのまとめと練習問題
- 声に出しながら覚える。発音しながら書く。
- 動詞の用法を覚えるためにも、好きな例文と共に文にして覚える(これも書きだけではなく、声に出しながら)
フランス語で、êtreと共に最もよく使われるavoir動詞。
入門レベルでパーフェクトに現在形は覚えてしまうのがお勧めです。
正しい、分かってもらえる発音で覚えるためにも、音源を聞き、真似をしながら覚えてください。
1個1個の音が正しく出せているかよりも、全体的なリズムやイントネーションに気をつけ、フランス人になったつもりで真似して、「なりきり練習」をしてみましょう〜
以下、例文の入った活用表とavoirの活用の練習問題のPDFです。
ダウンロードして、表を壁に貼ったり、練習問題に挑戦したりと、お役に立ててくださいませ〜
Mamiko Nagamatsu