ブロカントの魅力

ブロカント パリ塾

最近のわたしの楽しみはブロカント(古道具市)巡り。先週はパリ17区のテルヌで開催されたブロカントに行ってきました。
フランスでは、このようなブロカントが各地で開かれています。パリ北部のクリニャンクールや、同じくパリ南東の街、ヴァンヴの蚤の市は毎週末のように開催されていますし、先週わたしが訪れたテルヌでのブロカントのように、不定期に開催されるものもあります。

ところで、先ほどから、
ブロカント (une brocante)、と
蚤の市 (un marché aux puces)
を一括りにして使っていますが、この二つには違いがあるのでしょうか。そういえば、アンティークを取り扱う
アンティケール (un antiquaire) という言葉もありましたね。

この三者、どのように違うのか、物知り(本当か?)の夫に聞くと、ブロカントは、中古の皿や古着などが多く、基本的に高級品は取り扱わないそうです。いわゆるガラクタ的な物品が主のよう。一方、蚤の市では、高価なものも時にはあるといいます。
でも実際には、ブロカントも蚤の市もほとんど同じ、というのがわたしの経験則です。

ただ三つ目の「アンティケール」は違いを感じます。わたしが住むベルサイユには、アンティケールが連なるカルティエがありますが、敷居が高くて気軽には入れません。アンティケールとブロカント・蚤の市はどのように線が引かれているか、というと、アンティケールでは、100年以上経った物品を取り扱うことが多く、ブロカント・蚤の市では作られてからもう少し日が浅い物品が取引されるそうです。

そういえば、もう一つ、
ヴィッド・グルニエ(un vide-grenier)というのもありましたね。こちらは、日本のフリマのような感じで、地域の自治体や個人が、不要になったものを放出して安価で売却するというもの。でもこれが侮れなくて、時々お宝(わたしにとっては、ですが)に出会うことも。

中古品の売買を意味する言葉が4つもあるフランス。ブロカントの賑わいを見る度に、フランス人は古い物が大好きなんだなぁ、と実感します。わたしもそんな「古い物好き」がうつったようで、一枚のお皿を、一冊の古本を手に取る度に、過ぎ去った時への懐かしさに胸が温かくなります。
皆さんも、ブロカントや蚤の市に出掛けてみてはいかがでしょう。お店の方も、親切な方が多いですし、ふっかけてくる人も滅多にいませんよ。

ヴァンヴの蚤の市: 最寄りのメトロ、Porte de Vanves https://pucesdevanves.com/
クリニャンクールの蚤の市: 最寄りのメトロ、Porte de Clignancourt
ブロカントの情報:https://www.spam.fr/ など


ドメストル美紀

タイトルとURLをコピーしました