春:花粉とウィルスとコウノトリ Les pollens, le virus et les cigognes

フランス今週の時事コラム

コート、バッグ、財布、鍵とともに、すっかり外出時の必須アイテムと化したマスク。春が近づき花粉が飛び散るに連れ、ますます手放せなくなる人も多いだろう。

花粉にコロナウィルス、字にしただけでも泣けてきそうだが、相互作用のようなものはあるのだろうか?

あったアメリカと欧州数カ国の研究者が行った研究結果によると、花粉によりコロナウィルス感染率は潜在的に10%~30% 高くなるという。

花粉はもともと体内で抗ウィルス作用のあるインターフェロンという免疫物質の生成を抑えることで知られている。昨年の3月から4月にかけて研究者たちが花粉のコロナウィルス感染に対する影響を観察した結果、やはり花粉飛散の上昇とともにコロナ感染も増えたという。また、花粉の粒子密度と人口密度の高い都市部でより強い感染が確認された。

ただし、コロナウィルスは人との接触により感染するため、花粉の多く飛び散る地域にいても誰にも会わなければコロナ感染はしない。花粉がウィルスを運ぶわけではなく、花粉により免疫力が低下した人が増えるため、その分ウィルス感染も増えるという仕組みだ。

いずれにしても、色んな意味でまだまだマスクは手放せそうにない。Mieux vaut prévenir que guérir(予防は治療に勝る!)

春が来るというのにげんなりする話題だけではなんなので、もっと心温まる話題もひとつ:春に産卵のためフランスに戻ってきたコウノトリ家族のお話

もうすぐ卵とひなが産まれるよ!

フランス北東、ロレーヌ地方(モーゼル県)の小さな町 Sarralbe のスター的存在は毎年やってくるコウノトリのカップル。名前はモーリスとメロディ。町役場の屋根に作られた巣をウェブカメラが24時間撮影していて、産卵から雛の巣立ちまで、リアリティ番組さながらパソコンや携帯で追うことができる

現在巣の補強の真っ最中で、まもなく産卵予定だとか。。(わくわく🐣)

風雨にも負けず、夜、立ったまま片足で寝る姿には生命の神秘や力を感じてちょっとした感動モノ。へこみがちなこの時期にはうってつけかもしれない。こちらの町役場のサイトからウェブカメラへアクセス可能、お楽しみあれ~。

by ambi(パリあんび)

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