冬のパリのカフェで人気のある軽い食事といえば、オニオングラタンスープ。
大きな器にたっぷり、表面がこんがり焼けた熱々のスープが運ばれてくると、寒さでひきつった頬もゆるんでしまいます。
お品書きには、Soupe à l’oignon gratinée またはGratinée à l’oignon と書かれていることが多いです。
もともとは、夜の観劇を終えた人々のお夜食だったそうですが、日本人から見ると、お夜食としては少々ボリュームがあるのではと心配になってしまいます。
フランスではカフェで気軽に食べられる、とても庶民的なお料理です。
逆に言うと、ちょっといいレストランの前菜として出てくる場合や、お料理にこだわったカフェでもない限り、普通のカフェで出されるものはごくごく普通、感動するほどおいしくて絶品! というものでもありません。
タマネギが透明だったり、スープがインスタントのような味だったり…。
そんなときは、簡単につくれるので自宅で好みのスープを楽しんでみてはいかがでしょう。
タマネギは薄くスライスし、多めのバターで茶色く、いわゆる飴色になるまで炒めます。
焦げつきそうなときは、スプーン1杯くらいのお水を入れるといいでしょう。
スープは、鳥の骨でとったトリガラスープか、ポトフの残りのスープをとっておいて使うのがおすすめです。
なければ、好みのブイヨンキューブを溶いたもので代用しましょう。
炒めたタマネギとスープを鍋に入れ、少し煮て、塩を控えめに入れます。
スープ皿に半分くらい入れ、パン(バゲットのほか、カンパーニュもおいしいです)をスライスしてのせ、残りのスープを注ぎます。
好みのフロマージュを削ってたっぷりかけ、オーブンに入れ、表面がこんがりいい色になるまで焼きます。
フロマージュは、グリュイエールやエマンタールがよく使われていますが、コンテも香ばしく焼きあがります。
冷蔵庫に残っているフロマージュを数種類混ぜてもおいしいです。
飴色に炒めたタマネギは冷凍できるので、多めにつくっておけば家でいつでも熱々のオニオングラタンスープが楽しめますね。
