フランスの由緒あるレストランガイド、ミシュランの2020年版が発行され、ついに史上初、日本人シェフのレストラン《Kei》が3ツ星に格付けされました。
2020年の1ツ星~3ツ星レストランリストはこちら
《 完璧と親しく付き合っている? 》シェフ 絶賛
下記の抜粋のように、ミシュランのサイトで小林圭シェフの料理が絶賛されています。
(小林シェフの料理は)今日完璧の域に達しようとしている・・・繊細なタッチで日本の影響が顔をのぞかせている
Guide Michelin France
《 完璧の域に達しようとしている 》の原文は、 “Aujourd’hui, son travail tutoie la perfection”で、最初読んだ時、一瞬「完璧とため口聞く」ってなに?と思ってしまいました。
tutoieの原形:tutoyer は、初めて会った同世代の人や、だんだん親しくなってきた人が、”Peut-on se tutoyer?”( tuで話していい?)と言う時に使われるぐらいだと思っていましたが、 よく辞書を見ると親しく付き合う、 触れる、接する、近づく等の意味もあります。
なので、ここでは小林シェフは「完璧と親しく付き合っている」、「完璧の域に達しつつある」→「ほぼ完璧である」ということですね。
また、シェフ・パティシエ( le chef pâtissier )の高塚俊也さんは、
もう一人の味の旅人・・・彼の甘い作品は洗練の頂点に達している
Guide Michelin France
そうです。詳しくは辞書片手に原文にチャレンジしてみましょう。
Restaurant Kei 5 Rue Coq Héron, 75001 Paris
ミシュランはレストランガイドだけじゃない
ミシュランはレストランの《星》の格付けで有名ですが、ほかに道路地図、旅行ガイドブックを発行しています。
20世紀初頭に初版がでて以来、今日まで続くミシュランガイドですが、レストラン&ホテルガイドは赤い装丁で《le Guide rouge》(赤いガイドブック)とも呼ばれています。旅行ガイドのほうはそのカバーが鮮明な緑色なことから《le Guide vert》(緑のガイドブック)の愛称で親しまれています。
ミシュラン社(MICHELIN)はそもそもタイヤの会社で、旅行の便宜を図り、かつ「車でたくさん旅行にいってもらう」(=タイヤが売れる)ことを促すためにでしょうか?車での旅に必要な情報を、最初はリストにして発行しました。
ちなみに、日本では《ミシュランマン》と呼ばれている白いタイヤのお化け?マスコットは、フランスでは親しみを込めて《ボノム ミシュラン》(Bonhomme Michelin)、または《ビバンダム》(Bibendum)の本名で呼ばないと通じないです。とほほ。。
Pariko